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ゴリラ語一覧 人物 エロ親父 親父。携帯がトラウマ 923 究極の存在。すべてが謎。よく転ぶ 下呂 とある飲食店で嘔吐した事から命名。あほ 事件 携帯事件 親父の弱点が発覚した事件 ネタ ばいんばいん 親父の弱点 知念 平成のメンバーの一人主にネタとして使われる ブリーフマン 時々中庭に出現する。どちらが足でどちらが腕だかわからない その他 ゴリラ・まっちょむ・ギャラクシー 強いゴリラ同士の拳と拳が衝突した際に発生。 何かが起こる ゴリラステップ 山Pの覚醒必殺技。テンションゲージ100%消費。46463214HS
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951~960 961 ④このまま巫女として一生を終える内容 壱与の悲痛な叫び声で、女官や近衛府たちが一斉に舞台上に出てくる。 死を迎えた帝を取り囲むようにして、臣下の皆がその死を悼んだ。 壱与は帝の亡骸にそっと触れると、自分の首にかけていた緋色の勾玉を枕元に置いて呟く。 「私は帝から多く喜びや苦しみを頂きました。この勾玉からも、たくさんの勇気や元気をもらいました。 黄泉路で迷われぬよう、壱与だと思ってこの勾玉をお持ちください」 壱与役の香織ちゃんの演技もあって、場内からすすり泣く声さえ聞こえてきた。 場内全体が静まり返る中、泣いていた壱与は涙を拭いてスッと立ち上がる。 その姿に、すでに亡骸になった帝を取り囲む臣下達が注目した。 「悲しい事ですが、帝が御隠れになられました」 その言葉で、臣下たちは下を向く。 「けれど、嘆いてばかりもいられません。 私が帝から今後の政に際して、伝言を仰せつかっています。 今こそ、この悲しみを糧に皆で前に進みましょう」 香織ちゃんは数歩み出ると、手にした竹簡を開いて読み上げる。 「次の帝は姪御であられる皇女を擁立するようにとご遺言を残されました。 また帝の陵墓への殉死者を一人も出さぬよう配慮せよとの事でした。 これは帝直々の勅命です。異議のあるものは神への謀反と心得なさい」 壱与の有無を言わせぬ言い方に、臣下たちは言葉を無くす。 その中で、一人の臣下が壱与に向かって来ると、ひれ伏しながら言った。 「皇女様が次期帝と申し上げられましたが、壱与様はどうなさるおつもりですか。 大連も居ない今、政を仕切る者は壱与様こそ相応しいと皆思っておるのです」 臣下の者達はみな、壱与の摂政を望んでいる。 しかし、壱与は首を横に振って口を開いた。 「私は巫女です。神の依り代としての役目があります。 次期巫女の娘子と共に伊勢に赴き、帝の御霊を弔って生きていきます。 亡き帝が選ばれた皇女様を皆で盛り上げ、助けてあげてください」 そう言って、香織ちゃんは舞台の裾へと消えていく。 そして舞台は暗転し、私は最後のナレーションを読み上げる。 「壱与が手にしていた帝の遺言であった竹簡、実は全くの白紙でした。 争いの無い国を望んでいた帝の願いを受け、壱与は臣下の皆にはったりを見せたのです。 壱与の一世一代の嘘は、醜い王位争いを避ける結果となります。 そして、のちの帝たちによって、中央政権は確立されていくのです。 壱与は伊勢に赴き、その一生を敵国であった大和の国の為に捧げました。 それは斎宮となって、のちの世にも引き継がれていくことになります。 ――さて、これでこの物語は終わりです。 遠い遠い昔の真実は、今となっては誰も知ることは出来ません。 ですが彼女達の生き方は現代の私達にも通じる何かを教えてくれる、そう思えてならないのです」 私はすべてを読み終えて…… ①舞台を見る ②客席を見る ③自分の手元を見る 962 ①舞台を見る ナレーションの間暗転していた舞台に明かりが戻り、出演者が一列に並んでいっせいにお辞儀をする。 客席からは出演者たちに惜しみない拍手が送られている。 (よかった、大成功だよね) 時計を見ると予定時間より3分ほどオーバーしているが、この後の片付けで取り戻せる範囲内だ。 ほっと息をついていると、客席のざわめきがおおきくなった。 時計から舞台に視線を戻すと、香織ちゃんだけがこちらに向かって歩いてくる。 「あれ? みんなは?」 「なに言ってんの、一番大事な人が挨拶して無いじゃない」 「え? だれ?」 私は周りを見回すが、同じ音響の子が隣にいるだけだ。 香織ちゃんは私の様子に呆れたように肩をすくめると、びしっと私の顔の前に人差し指を突き出してくる。 「もちろん愛菜、あんたよ」 「え!? 私はただのナレーションだよ」 「ばっかねぇ、この舞台の脚本書いたのは誰なの?」 「……あ、で、でも……」 「デモもテロもない、さっさと来なさい」 「ええええ!?」 予定外のことにうろたえる私をの手を香織ちゃんは問答無用とばかりに取ると、舞台の上に引っ張って行こうとする。 「ちょ、ちょっと、香織ちゃん!」 なんとか足を踏ん張ってこらえようとする。 すると今度は武士くんもやってきた。 「大堂さん、早くこないと次ぎのプログラムの人に迷惑がかかるよ?」 ちょっと困った顔だけれど、内容は早く舞台に上がれと言っているようなものだ。 「ほらほら、観念して挨拶しなさい」 「そ、そんなぁ……」 どうしよう ①舞台に上がる ②断固拒否 ③いっそ裏方全員道連れ 963 ①舞台に上がる 香織ちゃんに引きずられるようにして舞台に上がっていく。 「わ、私……絶対に無理だから」 「駄目よ。ほら、しっかり歩いて」 「本当に無理なんだよ」 「つべこべ言わない。一度壇上に上がってしまえば、なんとかなるものなんだから!」 「止めて、止めてって」 「ほら、マイク。観客のみなさんにしっかり挨拶するのよ」 舞台の中央まで連れて行かれ、マイクを渡された。 足は震え、なかなか最初の言葉が出てこない。 私は生唾をゴクリと飲み込んで、恐る恐る顔を上げ大勢の観客席を見た。 (あ……) 客席からは暖かい拍手が送られていた。 私達にとっては大成功だったけど、限られた期間で作った学生の素人劇でもある。 それでも、その拍手から大勢の人が認めてくれたと感じることができた。 (どうしてだろう。体の震えが収まっていく) マイクをしっかりと握り締めて、私は壇上の中央に立った。 「最後まで私達の劇を観ていただき、ありがとうございます。 私はこの脚本を書かせて頂いた、大堂愛菜といいます。 ここに居る出演者だけでなく、照明、大道具、小道具、衣装、音響とクラスのみんなで完成させてきました。 クラス全員が作り上げたこの劇が、皆さんの心に少しでも残れば嬉しいです。 本当に……本当にありがとうございました」 私は深々と客席に向かって頭を下げる。 香織ちゃん、武志くんや藻部くん、他の出演者全員が礼をする。 こうして私達で作り上げてきた演劇が幕を閉じた。 余韻に浸る間もなく、片付けを大急ぎで済ませる。 なんとか次の舞台には間に合い、私たちはホッとひと息ついた。 クラスのみんなも一段落ついたのか、思い思いの行動をとり始めている。 私は…… ①後片付けに専念する ②香織ちゃんを探す ③千春たちに会いに行く 964 ②香織ちゃんを探す 舞台上を片付けている間に着替えを済ませた香織ちゃんが、こちらに歩いて来るのが見えた。 「香織ちゃん、お疲れ様!」 「愛菜もお疲れ様、あー、無事終わって良かったわ。セリフど忘れしたらどうしようかと思ったけど」 「香織ちゃんなら大丈夫だって言ったでしょ?」 「ふふ、そうね。うーん、あの衣装肩が凝るのよね」 そう言いながら伸びをして、降ろしかけた片腕を私の肩に回す。 そうして、内緒話するように私の耳元に口を寄せた。 「ね、このまま片付けサボっちゃお」 「え!? ダメだよ、皆に迷惑かかっちゃう」 「大丈夫よ、本格的な片付けは明日だからあとは隅っこに寄せて置くだけだし、人が多すぎても邪魔になるだけだって。ね、ほら行こう」 肩に腕を回されたまま、香織ちゃんが歩き出したので引きずられるようにして、客席へ出る。 すると、すぐ声をかけられた。 「ねぇちゃん」 「あ、千春」 「千春くん、来てたんだね。こんにちは」 「香織お姉さんこんにちは、主役の巫女さん役すごくきれいでした」 「ふふ、ありがとう」 千春の言葉に香織ちゃんは少しだけ照れたように笑う。 そしてふと千春の後に視線を投げて、驚いたように目を丸くした。 「隆、隆じゃないの。もう身体はいいの?」 「おー、この通りだ」 「よかったじゃない。文化祭見に来られて。この香織様の名演技を拝めたんだから」 「なにいってんだ、お前の演技なんかどうでもいいに決まってるだろ」 「ま、そうよね。アンタの目的は別だろうし」 「おい!」 なぜか慌てたような隆に、香織ちゃんは意味ありげに笑ってみせる。 「あの子、巫女の壱与の役やった子だよね。愛菜ちゃんと仲良いんだ?」 不意に後から話しかけられて、振り返ると修くんが立っていた。 その隣には春樹くんもいる。 「香織ちゃん? 香織ちゃんは私の親友だよ」 「へぇ、舞台だとおとなしそうな感じだったけど、実際は気が強そうだなあ」 その声が聞こえたのか、振り返った香織ちゃんが私の横に立つ修くんを見てひょいと眉を上げた。 「害虫発見、愛菜こっちにきなさい」 「え?」 手を引っ張られて香織ちゃんにぎゅっと抱き締められる。 「愛菜と付き合う人は、私のお眼鏡にかなうヤツじゃないとダメよ!十把一絡げの男になんて可愛い愛菜を渡せないわ!」 「もう香織ちゃんたら、修くんが私なんて……そんなわけ無いじゃない」 「ねぇちゃん…たぶん修さんも、香織お姉さんも本気だから……」 千春がなにか呟いているが、騒がしい体育館の中では良く聞き取れなかった。 「あの、立ち話もなんだし、移動しませんか?」 「そうだね、校内も案内するって約束だったし」 「そうなの?じゃあ私も付き合うわ」 このまま何時までも続きそうな会話に、春樹くんが提案してくる。 私が頷くと、香織ちゃんもは当然のように言った。 えっと…… ①みんなに行きたい所を聞いてみる ②順番に回る ③そういえば、周防さんたちは……? 965 ①みんなに行きたい所を聞いてみる 私は放送委員で配られた、模擬出店やイベントの書かれた用紙をポケットから取り出した。 各クラスや文化部の出し物に対してのPRまで書かれている。 出店案内の為に作成されたものだったけど、一覧表になって見やすいのは一郎くんが作ったからだろう。 とりあえず中庭のベンチに座ると、私はその紙をみんなに見せる。 「これ参考になるかなと思って。沢山あるけどみんなはどこを回りたい?」 「おっ! 結構いろんな展示もあるんだな」 「まぁね。うちの学校は盛大にやるんだよ」 「へぇ、自由な校風ってヤツか。俺もこの学校にお前の後輩として入っても面白そうだな」 「いいよ。私が先輩として厳しーく教えてあげるから」 隆と話している内に、みんな行きたい所が決まってきたようだ。 紙を覗き込みながら、各自があちこち指差し始める。 「手芸部がぬいぐるみ展示してるって。ねぇ、愛菜。これ見に行こうよ」 かわいい物に目が無い香織ちゃんは私の腕を掴みながら言った。 「ここ、バザーって書いてある。もしかしてゲームソフトも売ってるのかな……」 千春は携帯ゲーム機のソフト目当てに、バザーを回ってみたいらしい。 「俺はお化け屋敷ってのに行くよ。もちろん愛菜ちゃんとペア組んでだけどね」 修くんはお化け屋敷に行ってみたいようだ。 「このクッキング部の手作りクッキー体験って、すごく興味があります」 春樹くんはクッキーを焼いてみたいと言っている。 「よし。俺はこの科学部のオモシロ実験ってのがいいぜ」 最後に隆が科学部に行きたいと言った。 全部回るのは時間的に無理だ。 さて、どれにしようかな…… ①ぬいぐるみ展示 ②バザー ③お化け屋敷 ④手作りクッキー体験 ⑤科学オモシロ実験 966 ②バザー 「うーん、じゃあ、まずバザーに行こうか」 「え、ねぇちゃんいいの?」 千春は私の言葉にちょっと驚いたように顔を上げた。 まさか自分の案が採用されるとは思ってなかったようだ。 「うん、だってバザーは早く行かないとほしいのが無くなっちゃうじゃない」 他の所は展示だから後から行っても無くなったりはしない。 手作りクッキー体験は焼く時間の関係か開始時間が決まっていて、次の回までにまだ余裕がある。 「それに目当てのものが無ければすぐに次に行けるでしょ?」 「そりゃそうだけど……」 千春は伺うように他の人たちを見ている。 その視線に気付いたのか、春樹くんが少し笑って言った。 「チハル…くん、そんなに俺たちの事を気にしなくても良いよ。少なくとも俺の行きたいクッキー体験はまだ次まで時間があるし」 「そうそう、そんなに気にしなくても良いのよ?バザーなら、可愛いアクセとかあるかも」 「ま、ここで話してる時間が惜しいな。さっさとバザーに行こうぜ」 春樹くんに続いて香織ちゃんが千春に言いながら目を輝かせ、隆は歩き出す。 修くんは何も言わないが、気を使う千春を見て笑っている所を見ると、異議はないらしい。 「ところで、こっちで良いんだよな?」 「あ、うん。そこの廊下曲がって……階段だけど、隆大丈夫?」 「余裕」 わいわい言いながらみんなでバザーをやっている教室までやってくると、それなりに人が居てにぎわっている。 「あ、ゲームコーナー発見!」 千春はいち早く目当てのコーナーを見つけてそちらへ向かった。 まわりのの商品を見ながらついて行こうとして、すれ違いざまに人にぶつかってしまう。 「あ、すみません」 慌てて謝って顔をあげた私は思わず青くなった。 私がぶつかったのは体つきの良い短髪の男の人で、やけに派手なシャツとだぼっとしたズボンをはいていた。 どう見ても普通の一般人には見えない。 ぶつかった男の人は内心慌てる私を見て、ニッと笑って見せた。 そうすると最初の怖いイメージが一転し、気さくなお兄さんに変わる。 「おう、気を付けろよ」 「熊谷、なにをしてる?」 男の人の声に重なるように、もう一つの声がかけられる。 それは…… ①周防さん ②大和先輩 ③近藤先生 967 ①周防さん 「あっ、周防さん」 声の方を見ると、周防さんと綾さんがバザーの教室に来ていた。 周防さんはさっきの派手なシャツを着た男の人をドンと突き飛ばしながら、私達に近づいてきた。 「愛菜ちゃんと……巫女役の子だね。演劇、すごく良かったよ。感動した」 「あ、ありがとうございます」 私と香織ちゃんは観てくれた周防さんに照れながらお礼を言った。 すると、周防さんの後ろからさっきの柄シャツの人が怒った顔でやってくる。 「おい、周防! 俺を突き飛ばすとはどういう事だ」 「相変わらず、お前はうるさい奴だな」 「うるさいとは何だ! テメーは何様のつもりだっての」 「えっと、俺様?」 「ふざけてんのか。シメるぞ、コラ」 周防さんと柄シャツの人の喧嘩を知りながら、隣でニコニコと笑っている綾さんに私は声を掛ける。 「綾さん。あの熊谷って人と周防さんって仲が悪いんですか?」 「違うわよ。二人はとっても仲良しなの」 「仲良し……私には喧嘩しているように聞こえますけど」 「喧嘩友達って感じかしら。あの二人は遠い親戚同士で、ああやっていつもふざけ合っているのよ」 隣の綾さんが笑っているし、きっと平気なんだろう。 安心した私とは対照的に、香織ちゃんはこの場を離れたがっているようだ。 私の腕をぐいぐいと引っ張りながら、耳打ちをしてくる。 「あのチンピラは愛菜の知り合い? 駄目よ、知り合いは選ばなくちゃ」 「私も初対面だけど……周防さんの親戚らしいし、大丈夫だよ」 「全く……。だからアンタは放っておけないの。さぁ、ここを離れるわよ」 私は香織ちゃんに引っ張られながら、綾さんに挨拶をする。 そして、またバザー会場の入り口まで戻ってきた。 香織ちゃんは気を取り直すように、かわいいアクセサリーを探し始めたようだ。 私は…… ①千春を探す ②隆を探す ③春樹くんを探す ④修くんを探す 968 ①千春を探す さっきゲームコーナーへ向かっていたけれど、欲しいゲームはあったのだろうか? ゲームコーナーへ行くと千春が品物を物色していた。 「千春、欲しいゲームはあったの?」 「あ、ねぇちゃん。うん、あったんだけどどっちにするか悩んでるんだ」 千春の手元を覗いて見ると同じ金額の値札がついている。 悩む千春の後ろで所在無く教室内を眺めていると、ふと同じように教室を眺めていた男の子と目が合う。 お昼に食堂で会った大和先輩だ。 「あ」 向こうも私に気づいたようでこちらに近づいて来る。 「食堂はもう終わりですか?」 「いえ、丁度休憩時間なんです」 近づいてきた大和先輩に会釈をしながら聞くと、小さく首を振って答える。 そしてゲームを持って悩んでいる千春に気づき、私と同じように覗きこんだ。 そして千春が左手に持っているゲームを指差して言う。 「こっちのゲームを買ったほうが良いですよ」 「え?」 急に話しかけられた千春は驚いたように、大和先輩を振り仰ぐ。 「あ、食堂の兄ちゃん」 「はい」 「……どうしてこっち?」 「もう一つの方は、中古でもっと安く買えます。こっちはなかなか出回らないようなので、中古屋だともっと高いですよ」 「へぇ、そうなんだ。じゃこっちにしよう。兄ちゃんありがとう」 千春は大和先輩の言葉に一つを元に戻して、レジへ向かう。 「先輩、ゲーム好きなんですか?」 「いいえ」 「そうなんですか?でも、詳しいですね」 「ああ、たまたま家の近くに中古屋があるんです。毎日前を歩くので買取価格とか張り出してあるのを見ますから」 つまりゲームはやらないが、毎日見てるから覚えている、と言うことだろうか? 記憶力のいい先輩だから、何気なく見ているものも覚えてしまっているのかもしれない。 「愛菜ー、どう?いい物あった……って、三上先輩?」 香織ちゃんが私の所までやってきて、隣に立つ大和先輩に気づいたようだ。 「香織ちゃん、先輩の事知ってるの?」 「知ってるも何も、いつも学年トップの秀才じゃないの。愛菜、三上先輩と知り合いだったの?」 こそこそと香織ちゃんが聞いてくる。どうやら、先輩は三上大和という名前らしい。 「ううん、今日お昼にちょっと……」 「そうなの……こんにちは先輩」 「こんにちは……すみません、そろそろ戻る時間なので失礼します」 先輩は挨拶すると、そう言って私達に会釈して、教室から出て行ってしまった。 それと入れ違いになるように、他のみんなもこちらに集まってくる。 千春が戻ってくるのを待って香織ちゃんが口を開く。 「千春くんの買い物終わったみたいだし次に行こうか?」 時間的に回れるのは後二箇所位かな? ①ぬいぐるみ展示 ②お化け屋敷 ③手作りクッキー体験 ④科学オモシロ実験 969 ③手作りクッキー体験 甘い物が食べたくなって私は皆に手作りクッキー体験に行きたいと伝えた。 しかし、その中にクッキー体験に行きたいと言っていた春樹くんがいないことに気がついた。 少し気になって皆に少し待っていてと伝えて私は教室を出る。 すると廊下の壁に寄りかかりでぼんやりと一点を見つめる春樹くんが立っていた。 春樹くんが見つめる先には王子の扮装をした男の子とお姫様の扮装をした女の子が 看板を持って呼び込みをしている。 看板には『ロイヤル喫茶』と書かれている。 「俺の……ところは、変わってなかったんだ。 きっと……姉さんと隆さんが遊びに来て、からかわれて……。 あれだけ見て欲しくなかったのにちょっと寂しいな……。」 私がいるのに気づいていないのか、春樹くんは寂しそうに呟いた。 ロイヤルパーティ、そういえば一年のどこかのクラスのはずだ。 「からかわないよ。むしろ私がその姉さんだったらカッコよくて言葉失うと思うよ。」 「……っ!!」 ようやく私の存在に気がついたのか、春樹くんは真っ赤になり後ずさった。 「王子様な春樹くんはきっと喫茶店の目玉だっただろうね。」 「……そ、そんなことない。」 「春樹くんの記憶だと、この学校に通って王子様してたのか、ちょっと残念。 見たかったな、それ。そしてきっと嫉妬してた。 春樹、素敵だね。恋人できちゃうかなって姉心としては心配になったと思うよ。」 春樹くんは私の顔を覗き込み、息を呑む。 そしてゆっくり微笑むと一言 「そうかな。そうだと嬉しい。」 そう言った。 「春樹くん?」 「愛奈がそういうならきっとそうだから。」 照れたように春樹くんは笑う。私も釣られて笑ってしまった。 なんだかこう話していると本当に姉弟みたいな気持ちになってくる。 「ねぇ、春樹くんのこと春樹って呼んでいい?」 「えっ!?」 「なんだかそう呼びたくなったの、春樹って年下だしいいよね。」 春樹くんの口元がゆるむ。今までで一番の笑顔で彼は答えた。 「もちろんだよ、愛奈。」 「君、そんなに気になるなら私のクラスの出し物参加してみるかい。」 と声をかけられる。振り向くと近藤先生が立っていた。 厳格で有名な近藤先生のクラスの出し物だったのかと思うとそのギャップに私は唖然としてしまった。 しかし、時間も時間だし他を見たいって言ってる人がいる。 春樹くんの王子様姿もみてみたいかも? どうしようかな? ①せっかくだから参加 ②やっぱりクッキー体験 ③やっぱりぬいぐるみ展示にしようかな ④やっぱりお化け屋敷にしようかな ⑤やっぱり科学オモシロ実験にしようかな 970 ①せっかくだから参加 甘い物が食べたかったので、ここの喫茶店でケーキを頼むのも良いかもしれない。 「せっかくだから、参加してきたら? あ、でもクッキー体験の時間すぎちゃうかな」 「愛菜は俺の王子さま姿みたいの?」 「そうだね、見てみたいかも」 「おーい、愛菜ちゃん何してるの?」 「あ、修くん」 私達の帰りが遅いので、みんなもこちらにやってきた。 「なんなら、皆で参加するかい?」 「ん?ロイヤル喫茶? へー、王子様とお姫様か」 近藤先生の言葉に、修くんは教室を覗きこんでいる。 「俺はパス。この足だから着替えとか大変だし」 「僕もパス。ってか僕のサイズの服なんてないよね」 隆と千春はそう言って首を振る。 「愛菜が見たいっていうから、俺は参加しようかな」 「え?愛菜ちゃん王子さま姿見たいの?なら俺も参加しようかな」 春樹と修くんがそう言うのを聞いて、近藤先生が口を開いた。 「それじゃあ二人はこっちへ。君達は中に座ってなさい」 「はい」 「じゃ、ちょっと着替えて来るね」 春樹と修くんは近藤先生に連れられて行ってしまった。 「修のヤツはともかく、春樹がこういうのに参加するとは思わなかったな」 「確かにそうね、宗像修はともかく」 隆と香織ちゃんが言いあっている。 「そうかな?ねぇちゃんが見たいって言ったからだろ?それなら不思議でもなんでもないと思うけど」 「あー、そう言われるとそうかも」 それに千春が口を挟んで、香織ちゃんが頷き隆が顔をしかめる。 「え?私が来たときにはずっとここ見てたし、最初から興味はあったと思うよ」 記憶ではこのクラスの催し物に参加していたはずの春樹。 すっかり蚊帳の外で寂しかったのだとおもう。でもそう言うのは恥ずかしいから、私の言葉をダシにしたのだろう。 「わかってないなぁ……て来たんじゃない?」 千春は呆れたようにため息をついたところで、急に今日室内のざわめきが大きくなる。 入口を振り返って、私は思わず固まった。 「これはこれは、二人とも予想以上に出来の良い王子様になってるわね」 「これだけ似合うと嫌味だよなー」 「俺は参加しなくて正解だな。あの二人と並びたくない」 皆が口々に感想を言う。 春樹と修くんはまっすぐにこちらに向かってきた。 「愛菜ちゃん愛菜ちゃん、どう?似合う?王子様っぽい?」 「着てみたけどやっぱり恥ずかしいね、顔の絆創膏もミスマッチだし」 修くんは楽しそうに、春樹は少し恥ずかしそうに言う。 私は… ①二人ともすごく似合うと言う ②修くんさすがだねと言う ③春樹は絆創膏付きでもかっこいいと言う ④驚きすぎて言葉が出ない
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ポスタリィ ■一人称 私 3回 (limited(前)p.153 次回!(嘘)予告「麻雀少女育成計画」(2回)) ■レイン・ポゥ 香織ちゃん 9回 (limited(前)p.44 limited(後)p.85 in Dreamland 前編13(2回)後編01(2回)後編02 後編03 次回!(嘘)予告「麻雀少女育成計画」) 香織ちゃ~~~ん! 3回 (in Dreamland 前編10(3回)) in Dreamland 後編01 「そういや私達も変身前と後で呼び方変わんないね」 「だって、香織ちゃんは香織ちゃんだから……」 ※本物のレイン・ポゥ 1回 (in Dreamland 前編10) ※悪いことを企んでいそうな感じがする何となく犯罪臭の漂う魔法少女 1回 (in Dreamland 前編10) ※悪い方のレイン・ポゥ 1回 (in Dreamland 前編10) レイン・ポゥ 1回 (次回!(嘘)予告「麻雀少女育成計画」) ※理想のレイン・ポゥ談。 ■トコ トコ 3回 (limited(後)p.84 in Dreamland 後編03(2回)) ■魔王パム 魔王パム 2回 (limited(後)p.84(2回)) ■とらのあなFANBOOK、オフィシャルファンブック 存在感ZEROの依存性小動物<ステルスたっちゃん> (とらのあなFANBOOK p.22) 大きな車も空を飛ばして持ち主の元に届ける! (オフィシャルファンブック p.56)
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ゴリラシステム ゴリラシステムとは、ニコニコ動画で将棋の生放送などをしている大ちゃんが開発した将棋の定石である。 大ちゃん ニコニコ動画で将棋の生放送などをしている。 性別 オス♂ 職業 プロボクシング 他の情報求む #comment()
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冬馬881~890 夕食も済んで、私の部屋に冬馬先輩を誘った。 一緒に暮らす話を、まだお義母さんには内緒にしておきたかったからだった。 小さな折りたたみの机に不動産屋さんでもらった物件のコピーを並べてみる。 「花沢さん、とっても親身になってくれたね」 「少しも良くないです。今度会ったらキツく言っておきます」 「いいよ。私は気にしてないし」 冬馬先輩に案内されたのは駅前の昔からありそうな『花沢不動産』だった。 気の良さそうな恰幅のいいおじさんが出迎えてくれた。 冬馬先輩に対して、その人はすごく丁寧な話し方をした。 「神器って、すごいんだね。それだけで待遇が良いんだもん。家賃が要らないって言われた時にはびっくりしたよ」 「僕は愛菜が口を滑らさないか、ずっとハラハラしていました」 「私が巫女である事は黙っておくようにって言われた時は、なんで?って思ったけど、あの人の様子を見ているとその意味が分かったよ」 とにかく冬馬先輩に対して腰が低かった。 そして早く巫女様を一刻も早く探し出して欲しいとお願いしていた。 巫女様が降臨されたら一度そのご尊顔を拝んでみたい。でも美し過ぎて後光がさしているはずだから直視できない……そんな大袈裟な事も言っていた。 「私が巫女って事、知らないんだね」 「愛菜の存在を知る者は上層のほんの一握りです。そうでないと大騒動になってしまいますから」 「本当に。なんだか神様とか教祖様みたいって思っちった」 「実際、近いものがあります」 「そうだよね。ちょっと怖かったもん」 「施設出身者は大なり小なりあんな風に巫女を信奉しています。ですから、自分が神託の巫女である事は絶対に口外しないでください」 「分かったよ」 (施設出身者……冬馬先輩もそうだよね) 「冬馬先輩も施設にいたんだよね」 「はい。生まれた時から居ました」 「でも……冬馬先輩はあんな風じゃなかったよね」 「愛菜のお母様から巫女は一般の子だから普通に仲良くなって欲しいとお願いされていました。ですが僕には『普通』が一番難しく、今思うとかなり突飛な行動をしてしまっていたと思います」 (病院でいきなり服を脱ぎ出したっけ) 「公共の場で服を脱いでいたね」 「あれは巫女の尊い頼みを叶えるための義務感でしたことです」 (そういう事か……) 施設出身者の冬馬先輩は「どうして病院に居たのか教えて」という私の質問に対して怪我を見せるために上半身を脱いだ。神様みたいな人から言われれば仕方なかったのかもしれない。 「軽々しく僕から話しかけるのも憚られ、かなり無口になっていたと思います」 確かにこちらから質問すれば、時には饒舌に説明してくれていた。でもたわいない話になるとほとんど何も話さなくなる。 だから余計に冬馬先輩は感情が無い人だと思ってしまっていた。 目の前に色々な物件のコピーが並べてある。 一緒に暮らすための新居探し。 あの時からそんなに時間は経ってないのに、すごい変化だ。 「花沢さん。神器の冬馬先輩が女の人を連れて来るなんて言うから、もしかして巫女かもって思ったんだろうね」 「しかしあの態度、今でも許せません」 冬馬先輩の怒っている理由は花沢さんがとった私に対する態度だった。 まず私の顔を見てあからさまに落胆された。 『連れてきた女、こんなのは巫女様じゃない』と顔に書いてあった。 冬馬先輩が「この人と一緒に暮らすため、今までより広い物件を探している」という説明した時、「まさか恋人さんじゃないですよね」っ言ってきた。 もっといい娘がいるでしょ、的なニュアンスだった。 「彼にも微弱ですが能力があり、能力者の多くは選民意識があります。一般の女性と紹介したので愛菜は格下に見られたのでしょう」 「反対に冬馬先輩は神器の一人で能力もすごく高い。だから腰が低かったんだね」 冬馬先輩が言うには、こういう能力者がこの街には沢山いるという。縦、横に繋がっていてコミュニティを作っているらしい。 ひと昔前までは高村の一族に貢献するのが目的だったけど、今はそれぞれの価値観で動いていると話してくれた。 「ずっとこの街に住んでるのに全然知らなかったよ」 「愛菜はこういった事とは無縁で育ってきたので知らなくて当然です」 花沢さんは冬馬先輩のために選りすぐりの物件ばかり用意してくれた。 二人で住むには広すぎるものもある。 住所が一番学校に近いものを手に取る。 「これ学校から近いし素敵だよね」 「ですが家族向けで広すぎる気がします」 「そっか。これじゃ、神器のみんなと住めちゃうね」 香織ちゃんがいて、一郎くんと修二くんが居る。 賑やかですごく楽しそうだ。 「みんなとシェアするのも面白そうだよね」 「愛菜、本来の目的を忘れてはいけません」 (そうだ。私は冬馬先輩を食べているんだった) 浮かれてしまっていたけど、冬馬先輩の犠牲なしに私は私でいる事すらできない。 それが申し訳なくてたまらない。 「何も覚えてないけど、痛い思いさせてるよね。本当にごめんなさい」 私は謝ることしかできない。 一体、いつになったら私が巫女らしくなって先輩を解放させてあげられるか見当もつかない。 「愛菜を独占できる。この特権だけで十分過ぎる程です」 冬馬先輩の右手が伸び、私の頬を優しく撫でる。 私はその手を両手でギュッと包み込んだ。 次の日になり、教室で私は文化祭で使う小道具を作っていた。 私の他にもクラスメイトが各々の仕事をしている。 「愛菜、順調に進んでる?」 「うん、これ見て」 円形に切り取ったダンボールの絵を香織ちゃんに見せた。 「えっとそれは……目玉ね。愛菜、すごく怖そうよ」 「香織ちゃん、やっぱりそれ、お皿に見えないよね……」 「あ、言われればそうね。目玉じゃなくお皿にしか見えないわ」 そんなやりとりをしていると、隆が「おっす」と言いながら教室に入ってきた。 「アンタ、実行委員なのにまた遅刻?」 「悪い、つい夜更かししてさ」 隆が軽い調子で言うと、香織ちゃんがずいっと一歩前に出て言う。 「明日の文化祭、愛菜も私も来られないかもしれないんだからしっかりしてよ」 「えっ、お前ら出ないの?」 香織ちゃんの言葉に隆は面食らったみたいだ。 「隆、今日の夜に私達で春樹を助け出す事になったんだよ」 私は補足するために口を挟む。 「御門先輩、委員長や修二くんも一緒よ」 「なんで長谷川が?」 隆は何も知らないから、当然の質問だろう。 「だって私も神器だもの。勾玉として愛菜を助けるのは当然でしょ?」 「ふーん、って……えぇっ!マ、マジでか?」 「大マジよ。もし助け出すのに手間取ったら、帰ってくるのにも時間が掛かる場所なの。そうなった時、実行委員としてクラスをまとめるのよ」 「長谷川が……勾玉」 まだ隆は信じられないという顔をしている。 「まだ力が戻ったばかりであまり戦力にはならないでしょうけど」 「え? そうなの香織ちゃん」 「使いこなすには日々ちゃんと訓練しなくちゃ。今は2,3割の力を出せたらいい方かも」 能力とは一体何なのだろう。 パッと簡単に出せるものでもないようだ。 「長谷川、今までよくも隠していたな。俺たちずっと勾玉を探してたんだぞ」 「まぁ愛菜を守るには必要だったのよ」 「ところで他の神器たちはどうしたんだ? 宗像兄の姿も無いしな」 教室をぐるっと見回して、隆は言った。 「今日の打ち合わせよ。内情に詳しくない私達が居ても仕方ないからこうして学校に来てるって訳」 「早い話、戦力外って事だな」 「うるさいわね。代わりに私は愛菜の能力開発を頼まれたのよ」 (私の能力開発……) 「作業もほとんど終わったし、片付けが終わったら中庭に集合よ」 「頑張れよ、愛菜」 「うん、頑張る」 隆の言葉に、私は大きくうなずいた。 「何言ってんのよ、隆。アンタも一緒に来るのよ」 「え? 俺、助けに行かないんだろ?」 「助けには行かないけど、愛菜と一緒に来なさい。レクチャーしてあげるから」 全ての作業が終わって、私達は中庭にやってきた。 「ここは模擬店のテントも無いし広くていいね」 校庭には模擬店のテントがひしめき合っている。 校庭だけじゃなく、文化祭前日だけあって校舎も学校中が荷物や準備でごちゃごちゃしている。 お祭り前の高揚感で、全員どこかそわそわしていた。 「ちょっと待ってて。結界張るから」 香織ちゃんが手で印を作り、小声で何かを唱えている。 そして手の平で地面を触ると円形の模様が一瞬浮かび上がってすぐに消えた。 「長谷川、お前ってすげーな」 隆は興奮して香織ちゃんを褒めている。 「印と詠唱が必要なんて私がまだまだって証拠。この程度なら他の神器なら詠唱無しで作れるでしょうね」 「香織ちゃん、どんな結界を張ったの?」 「ここで暴れてもいいようにね。この場所にいる限り周りの人には見えないし、音も聞こえないわ」 私と隆はベンチに強引に座らされ、香織ちゃんの講義が始まった。 「はい隆、まず能力って何か分かる?」 「えぇ、まず俺からかよ」 「いいから答えなさい」 「なんか不思議な力、的な何か」 「はい、ダメ」 香織ちゃんは隆にダメ出しをすると私の方を向いた。 「愛菜は分かる?」 「えっと……前に聞いた話だと、自然の気みたいなのに働きかけて出すって言ってたよ。それが少ないと自分の命を削る事になるって」 「まぁ30点ってところね。能力とは自然現象、雷とか雨とか風とかそういうどこにでもある力を応用して術者が繰り出す現象、それが能力よ。五行っていう要素があるの。私は土、委員長達は金、御門先輩は水の属性よ。他に火と木があるわ」 「土、金、水、火、木で5つだから五行なんだね」 「さすが愛菜、物分かりがいいわね」 (やった。褒められた) 「長谷川、俺の属性は何だ?」 「アンタは木ね。でも精霊使いだから使役する精霊で属性は変わる。無属性と言ってもいいかもしれないわ」 「無属性、いいな。RPGでも精霊使いなんて上級職でしか使えないやつだし」 「RPG? ゲームの話なら他所でしてよ」 「怒るなって。で、どういう能力なんだよ」 「アンタが使う黒いもの、あれは精霊よ。言ってみれば自然現象が集まった塊ね。それが強大な力を持てば神にもなるわ」 「神さまの赤ちゃんってこと?」 「愛菜の言う通り、そう捉えて構わないわ」 (もしかして隆ってすごいんじゃ) 「今度は愛菜ね」 「お願いします」 「愛菜は神様みたいなものだから属性には縛られていないわ。それより『胡蝶の夢』っていう思想がそのまま能力になっているみたいなの」 「胡蝶の夢?」 初めて聞く言葉だ。響きはすごく綺麗だけど一体何なのだろう。 「夢の中に蝶が飛んでいました。起きてみて考えます。これは私の見た夢か。それとも私自身が蝶が見ている夢なのか、どちらかは誰にもわからないし、わかりようがないって思想よ」 「本当だ。私の夢と一緒だね」 「愛菜の夢が現実か。それとも現実が愛菜の夢か。愛菜の心持ち一つでどちらにでも転ぶ。こんな便利なことは無いし、最も強い能力。使い方一つで何でもできるから血眼で巫女様を狙うのよ」 (胡蝶の夢か) 私の能力。それに名前まであるなんてちょっと驚きだ。 そう考えている内に、話は隆に移っていた。 「隆、その木の下に木霊がいるの分かる?」 「ああ、ミストだろ」 「ミスト? アンタ、木霊に妙な名前つけているのね」 「黒くてザラザラした目に見えない奴を全部そう呼んできた。悪いミストも居るし、良いミストも居る」 「木霊も悪霊もファントムもみんな一緒に見えてるのね。せっかく全属性の精霊が使える特権があるのに宝の持ち腐れもいいところだわ」 「ファントムなら私と春樹が襲われた事があるよ。その時は一郎くんと修二くんに助けてもらったんだ」 あの時は黒い砂みたいなのが突然襲ってきて、春樹と私で家中で逃げまわった。 一郎くんと修二くんに助けてもらえてホッとしたのを思い出す。 「ファントムは術者の操る思念体の事よ。上級の能力者なら誰でも使えるわ。斥候を任せたり、簡単な敵を倒したり。遠隔操作できるから便利なのよね」 私と香織ちゃんが話している間に、隆は木霊を手に乗せて帰ってきた。 「こいつが木霊だろ」 「やっ、か、可愛い……。隆、木霊を手乗りにできるなんて羨まし過ぎる」 「可愛いか? ザラザラの真っ黒だろ」 「違うわ。白くてふわふわしてるじゃない。あっ、私を見てくれた」 可愛い物が大好きな香織ちゃんが目を輝かせている。 私にも黒い塊にしか見えないから、ひどい温度差を感じる。 香織ちゃんは「ゴホン」と咳払いすると、先生の顔に戻った。 「ほら、あの組み立て作業している男子。生霊、まぁ悪い思念体にとりつかれてるわ。あれをやっつけてみて」 「どっちがだ?」 「アンタに決まってるでしょ。愛菜はまだ何もできないんだから」 「分かった、任しとけ」 隆は歩いて作業中の男子に少しだけ近づく。 次に木霊に何かを囁く。 そして敵に向かって指をさした。 すると木霊は男子に一直線に飛んでいき、思念体と一緒に跡形もなく消えた。 「木霊、死んじゃったの?」 消えて無くなった木霊が心配になって私は尋ねた。 「違うわ。塊だった物が散り散りになっただけ。また世界を覆う気に戻ったのよ」 「良かった」 私達が話していると、隆が戻ってくる。 「どうだった? 俺、RPGの精霊使いみたいだったろ?」 「ゲームの話はいらないの。隆、アンタ詠唱もせずにどうやって精霊に命令したの?」 「話しただけだ」 「話すって、さっきの精霊と?」 「ああ、もしかして……何かまずかったか?」 神妙な顔でたずねる香織ちゃんを見て、隆は急に不安になったみたいだ。 「隆、アンタ本当は何者?」 「何者もなにも隆さまだけど?」 「茶化さないで。低級な精霊と話をするなんて聞いたこともないわ。ましてや会話が成り立つなんて」 「え? そうなのか? 半分以上意味も分からないけど、あいつら、いつも何か俺に話しかけてくるぞ」 「普通の精霊使いは使役できる特定の言葉を詠唱し、力を借りる。後日、供物なんかで使役した精霊に恩を返すの。まぁ、物物交換みたいなものよね」 「それなら会話しなくても良さそうだけど……隆、うちのテディベアのチハルも呼び出してたよ」 私は隆とチハルについて話す。 子供の頃、誕生日プレゼントでぬいぐるみを貰った事。 それを隆が動かした事。 精霊として突然チハルが現れたこと。 それがぬいぐるみから抜け出し、人間にも姿を変えられる事を話した。 「香織ちゃん、大丈夫?」 混乱している香織ちゃんに心配になって話しかける。 香織ちゃんは考え込むようにブツブツ独り言をつぶやいている。 「愛菜の仕業? でもあの時の愛菜にまだそんな力は無かったわよね」 「長谷川、どうしたんだ?」 「精霊のイタズラ? 人間の姿にもなれるってもう低級霊の域を超えてるわ」 「香織ちゃん、どうしたの?」 「無機物に生命を与えた? まさか、神でもなし、ありえない」 「おい! 長谷川!」 隆の大きな声で香織ちゃんは我に返った。 「隆、アンタの能力開発はちょっと保留にさせて」 「何だよ、これからが本番だったのに」 「ちょっと私の手に負える問題じゃないかもしれないから」 「は? せっかくいいところだったのになぁ」 不完全燃焼で隆は不満そうだ。 私も気になったけど、追及するほど知識を持ち合わせていない。 (訳あり……武くんの件もあるし隆には何かあるのかも) 「さて、次は愛菜だけど……愛菜に属性はないの。だから自分で得意分野を決める事もできるわ。愛菜は何がしたい?」 (私は……) 「怪我をしている人を早く治すことってできる?」 「治癒ね。性格が適性に左右される事もあるから良い選択かも」 今朝の冬馬先輩は腕を食べられていた。 絶対に見せてくれないけど、傷は深そうだった。 「香織ちゃん。私、なるべく早く使えるようになりたい。最短で学べる方法ない?」 「じゃ、実戦で行くしかないわね。隆、今すぐ怪我してちょうだい」 「無茶言うなよ」 「せっかくいいところ、だったんでしょ。まだ動き足りないわよね」 香織ちゃんは素早く印を切り、詠唱する。 すると土がむくむくと隆起して私と同じくらいの人の形になり、隆に殴りかかってきた。 「わっと!」 隆はすんでの所でなんとかかわした。 「あぶねー。てかこれゴーレムかよ。俺、ゴーレムと戦うのか?」 「土人形。隆を痛めつけちゃって」 (香織ちゃん、ぜったい隆を殺る気だ) 土人形は怠慢な動きだったけど、一撃は重そうだ。 もし攻撃を受けたら本当に怪我をしてしまう。 「この周囲だけで戦いなさいよ。逃げてばかりじゃ、土人形が見世物になっちゃうわ」 直径10メートルほどの小さな円。 ほとんど逃げ場は無い。 「こいつ、いい加減にしろ」 隆は土人形の隙をついて蹴りを土人形にくらわせる。 「痛ってー! 長谷川こいつ固すぎ」 「精霊使いなら、そのように戦わないと病院行きになっちゃうわよ」 「くそっ」 隆は素早く土人形の反対側に逃げ、地面に触れて何かを念じる。 すると黒い小さな塊が地面から湧き出し、土人形を覆ってしまった。 「香織ちゃん、人形の動きが止まったよ」 「我流にしては結構やるわね」 黒い塊が消えると、土人形がに植物がびっしり生えて緑人形になっていた。 「隆、すごい!」 「そうだろう。もっと尊敬して良いぞ、愛菜」 「調子に乗るんじゃないわよ」 香織ちゃんがそういうと、緑人形の腕が動いて隆をぶっ飛ばしてまった。 「イテテ……、愛菜さっきからなんも変わってないぜ」 「うん。香織ちゃんに言われたようにやってるんだけど」 手のひらを擦りむいた隆の治癒をしているものの、何の変化もない。 「香織ちゃん、本当に手をかざして念じるだけでいいの?」 「治っていく過程をイメージするのよ。疑いの気持ちがあると成功しないわ」 「そんな事言われても……」 「愛菜にはその力が備わってる。もう一度、自然の中にある流れ、気を感じてみて」 私は目を閉じる。 学校だからおしゃべりや笑い声が大きな渦のように聞こえてくる。 歌声、楽器、手を叩く音、木を切る音、金属が擦れる音、道路の車の音。 「愛菜の普段感じる生活音のもっと上、もっと下に霊気の道があるわ。川みたいに常に流れているの、とても大きな川よ」 心を落ち着かせて、深く呼吸する。 真っ暗い瞼の奥に金色の広大な川が二本現れた。 川のようでもあり、木の根のようでもある。 川から枝分かれして、その金色の水は世界の隅々まで行き渡っていた。 「分かった、見えたよ。これをどうするの?」 「少しだけ分けてもらうの。自分の手のひらに気を集めるのよ」 金色の水がひたひたと自分の手のひらに集まっていく。 淡く光ってホタルみたいだ。 「綺麗。集まったらどうするの?」 「薄皮が張って治っていくイメージをそのまま傷に転写するのよ。その手のひらの気を使ってね」 「おっ! 少し痛みが和らいだ気がするぜ」 目を開けてみると、傷には何の変化も無かった。 「いい感じだと思ったんだけど、駄目なんだ」 「いいえ。成功はしていたけど、気を集める量が少なかったのね。治す事は出来なかったけど、早く良くなっていくはずよ」 「香織ちゃんの言ってる意味がやっと分かったよ。あの川が気なんだね」 「そうよ。エーテルなんて呼ばれ方もされているわね。今は慣れていないから目を閉じてやっと感じる事ができる程度でも、何度もやっていれば目をあけていても常に感じる事ができるわ」 能力の事が少しだけ理解できた。 そしてちょっとだけど使う事もできた。 これは私にとって大きな一歩だった。 次へ冬馬901~910
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721~730 731 ③様子をみる 「だけど……秋人さんはとても強いよ。春樹の力では勝てない……」 「力では圧倒的に負けてるのは分かってる。けど、兄さんに持っていないものを俺達は持ってるんだ。 だから、大丈夫だよ」 春樹の目に、失望の色は無い。 (春樹を信じよう) 「もう一度言う。壱与の器を渡してもらおうか」 「できません」 「それは……私に逆らうということだな」 秋人さんの言葉には、静かな怒りが含まれていた。 「兄さんに従うつもりはありません」 「馬鹿な弟を持ったものだ。お前の力で私に勝てると思っているのか」 「多分、勝てないと思います。けど、負けるつもりもありません」 春樹は一歩踏み出し、私の前に立った。 「祖父や父、そして兄さんがしようとしている事も全部知りました。多くの人たちを不幸にさせ、命を弄ぶ……。 こんなやり方、人間の出来ることじゃありません」 「人間か。私を愚劣極まりない者達と一緒にしないで欲しいな」 「兄さんがどれだけ人間を嫌い、否定しても、あなた自身が人間なんだ。もう、本物の鬼は遙か昔に滅んでいるんです」 「この娘と神器を使って、本物の鬼を復活させれば済むことだ」 春樹の背中が、怒りに震えている。 「だから……!科学の力を使って、命を弄ぶ計画が間違っていることに、なぜ気付かないんですか! 伝承に記された高村の祖先も、兄さん達も……高村の人間はみな狂っています」 「伝承……。神宝の力を得たお前も、見たのだな」 秋人さんは腕を組み、春樹を見つめていた。 「はい。高村の祖先は、壱与の魂をもった鬼の化身と交わることで、時代と共に薄まっていく鬼の力を維持し続けていたんですね。 神宝の力は陰の力。高村にとって、力を誇示するためには失ってはならないものだったんだ。 そして兄さんたちは、巫女を守る神器を利用し、より純粋な鬼の化身を得るために画策していた――そういうことですね」 「ああ、その通りだ」 「もうこれ以上、神器と神宝の馬鹿げた小競り合いに、姉さんを巻き込まないでください。 俺も姉さんも……神器のみんなだって、本当に欲しいのは力なんかじゃない。当たり前の日常なんです」 (春樹……) ①春樹に話しかける ②秋人さんに話しかける ③黙っている 732 ①春樹に話しかける 「待って春樹……壱与の魂をもった鬼の化身って…私のこと…なのよね?」 「……うん」 「……鬼の化身って? もしかして…私は人ではなく、鬼なの?」 春樹は何も答えてくれない。 その代わりに、春樹の向こう側にいる秋人さんが口を開いた。 「弟に代わって私が教えてあげよう。その通りだ。君はもう人ではなくなっている。 もし人であったなら、勾玉に生命力を分け与えた時に、君は倒れているはずだからね」 「でも、周防さんが言ったんです。力を使いすぎるとこよみさんのようになるって……。 それは嘘なんですか」 秋人さんは数秒黙り込み、再び話し出した。 「こよみ……? ほう、そうか。コードNo543とは懐かしい。 一時は壱与の器かもしれないと目されていた娘だったな。まあ、周防の言うことが嘘か本当かと問われれば、本当だろうな。 力を使いすぎると、コードNo543のように死んでしまうからな。ただ……」 「ただ?」 「内包する力の容量が違うのだよ。一般の能力者と、覚醒済みの壱与の器である君とではね。 三種の神器と契約するということは、君の身も心も壱与、すなわち鬼に近づくということだ。 君はすでに剣と契約を交わしている。後は…言わなくてもわかるな」 (神器と契約するって……壱与そのものになっていくってことなの……? じゃあ……私自身はどうなってしまうんだろう……) 「愛菜ちゃん。香織おねえさんが…!」 その言葉でうしろを見ると、チハルにおぶさったままの香織ちゃと目が合った。 「香織ちゃん! 目が覚めたのね」 「な、なんとかね。でもすぐには加勢できそうにないわ」 「無理しないで。そのまま安静にしてて」 私の言葉に、香織ちゃんの顔がいつになく真剣になる。 「愛菜、そんなこと言ってる余裕はないわよ? 春樹くんはこの男と刺し違えてでも、あんたを守るつもりだもの。勝てないけど、負けないってそういう意味だろうからね。 それだけの覚悟を春樹くんは持っていることに気づいてあげるべきよ」 「えっ……」 前を向いて、春樹を見る。 春樹にも聞こえているはずなのに、何も言ってはくれなかった。 「……春樹、教えて。香織ちゃんが言っていることは……本当なの?」 私に注がれていた悲しげな視線は、逸らされる様に、ゆっくり下へ移動していく。 嘘をつくことが苦手な春樹は、言いたくないことや都合の悪い話になると、いつもこんな風に黙り込んでしまう。 私は…… ①「春樹、ちゃんと答えて」 ②「絶対にそんなこと許さないよ」 ③「春樹だけにはさせないよ。私も戦う」 733 ①「春樹、ちゃんと答えて」 (春樹だけが犠牲になるなんて…耐えなれない……) 春樹がゆっくり顔を上げる。 その顔は、胸が苦しくなるくらい綺麗な微笑だった。 「あの日、家族になった時に交わした約束を……守らせて欲しいんだ」 「『母さんだけでなく姉さんも、父さんも守れるくらいに強くなる。ずっと守る』……だっけ」 「よく憶えてるね。恥ずかしいな」 春樹は照れくさそうに笑って、また私を見る。 「姉さん。ひとつ尋ねてもいいかな」 「うん。いいよ」 「家族になってから今日まで……姉さんにとって俺は『良い弟』だった?」 「春樹……?」 「いつも迷ってたんだ。『良い弟』にならなくちゃって……。あの日から、ずっと考えてた。『弟』である俺の姿を。 俺、ヘンじゃなかったよね」 なぜこんな質問を投げかけてくるのか春樹の気持ちが読めなかった。 黙ったままの私に、うしろから香織ちゃんの声がする。 「答えてあげなよ、愛菜」 しっかりもので、口うるさくて、いつも優しい春樹。 真っ直ぐで、素直すぎるせいで、少し損をすることもある。 けど、弟としてだけじゃなく、ひとりの人間としても尊敬できる男の子だ。 「私にとって、勿体ないくらい春樹は『最高の弟』だよ。 でもね、一つだけ不満があるんだ」 私は一度大きく息を吸って、吐いた。 そして、今度は後ろを振り向く。 「香織ちゃん。お願いがあるんだ」 「わかってるわ。私と契約するのね」 私は黙って、香織ちゃんにうなずいた。 その姿を見て、不意に春樹が叫んだ。 「それだけは、絶対に駄目だ!姉さんは契約の意味をわかってないよ! さっきも兄さんが言っていたじゃないか。 契約は、身も心も鬼に近づくことなんだ。 姉さんが姉さんで無くなる……もしかしたら、姉さんの自我が失われるかもしれないんだよ!」 春樹が私を止めようとしたが、秋人さんによって阻まれていた。 「邪魔するな、春樹。さあ、壱与の器よ。八尺瓊勾玉と契約を交わせ」 私は…… ①契約する ②やめる ③考える 734 ①契約する 春樹が言うように、私は身も心も鬼に近くなるのかもしれない。 けれどには一つだけ確信があった。 「香織ちゃん」 「ええ……チハルくん降ろしてくれる?」 「う、うん」 チハルからゆっくりと降りた香織ちゃんは、私の右手を両手で包むように握る。 「姉さん!」 秋人さんに阻まれた春樹の声に私は笑ってみせる。 「大丈夫だよ春樹。私は自我を失わない」 「なんで、そんな事が言えるんだ!」 「だって契約は「壱与」とするんじゃないもの。「愛菜」との契約だよ。ね、香織ちゃん」 私の言葉に、香織ちゃんは少し微笑んだ。 「冬馬先輩との契約も「壱与」とじゃない「愛菜」としたんだよ」 あの時の私は壱与の事なんて知らなかった。私は「愛菜」として先輩と契約したんだ。 あの契約によって、私の本質は人では無くなったかもしれない。 けれど、私の自我が失われることはなかった。たとえ、身も心も鬼になっても、私は私だ。 「香織ちゃん」 香織ちゃんに呼びかけると、香織ちゃんは握った私の手を掲げる。 「私は誓う」 「姉さん!」 香織ちゃんが宣言をはじめる。 悲痛な春樹の声が聞こえたけれど、私は香織ちゃんから視線を話さない。 「我が友と定めし、愛菜。私は愛菜の為に愛菜の望む道を共に進む。愛菜を護り、私の力が向かう先を愛菜へ託す。そして……」 香織ちゃんはそこで一旦言葉をきるといたずらっぽく私を見て、それから挑戦的に秋人を見る。 「古の契約を破棄、これより新たな契約をここに宣言する。この生が終わるまで、愛菜の親友として!」 香織ちゃんが高らかに宣言を終えると、一瞬なんとも言えない喪失感を覚えた。 けれどそれを喪失だと認識する前に、新たに優しくて暖かい感覚が身を支配する。 あの喪失感は壱与との契約が破棄された証、そして新たな契約。 私はその暖かい感覚に促されるように香織ちゃんに微笑む。 「よろしくね、香織ちゃん」 私の言葉に香織ちゃんは微笑むと、私を引き寄せて少し伸び上がると額に唇を寄せた。 香織ちゃんが触れた場所から暖かいものが流れてくる。きっとそこには契約の印が現れているだろう。 「勾玉め……」 その時、秋人さんが毒づくのが聞こえた。 その声に、香織ちゃんが笑うような気配がする。 「あなたの思い通りになるなんて思わないことね? もし、これから「愛菜」の自我が失われて「壱与」になったら勾玉の力は使えないわ。それから三種の神器の力もね」 そうだ、三種の神器の力は壱与が使うためには3つが揃っていなければいけなかった。 けれどいま勾玉と壱与との契約は破棄され、壱与は3種の神器の力を使うことが出来なくなったのだ。 それに、私もまだ鏡とは契約をしていない。修二くんとの事がある以上鏡との契約は難しいだろう。 結果、今この世界に三種の神器をまとめて扱える人はいなくなった。 ①「もう神器をまとめられる人はいなくなったわ」 ②「ほらね、春樹、私自我を失っていないよ」 ③「香織ちゃん、ありがとう」 735 ②「ほらね、春樹、私自我を失っていないよ」 「よかった……。姉さんはいつも無茶するんだから」 春樹は安堵したように、深い溜息をついた。 「お取り込み中のところ悪いんだけど、愛菜……。私、もう駄目かも……立ってられないわ……」 気丈に立っていた香織ちゃんがフラフラとよたついた。 香織ちゃんの膝が折れ、チハルがそれを支える。 「ごめん。香織ちゃんに無理させちゃったね」 「そんなの、平気よ。だって、友達でしょ?」 「香織ちゃん。本当にありがとう」 「なんのなんの……。だけど、しばらくは……動けそうにも無い……かも」 香織ちゃんは笑うと、静かに目を閉じた。 術を身に受けて消耗しているのに、契約までして力尽きてしまったのだった。 だけど、気を失ってしまった香織ちゃの顔は、どこか満足げに見える。 (ありがとう。香織ちゃん) 香織ちゃんの頑張りで、巫女としての力を得た。 と同時に、私はまた一つ鬼へと近づいていく。 「契約の更新でなく、新たな契約を行ったか。伝承の壱与というものを見てみたかったが、仕方がない。 大堂愛菜。君自身を鬼の姫として迎え入れるしかないな」 秋人さんの望みは潰えたはずなのに、言葉に余裕すら感じる。 眼鏡の奥の瞳が、鈍くギラついていた。 「どういうこと?」 「君が十種の神宝と契約するのだよ。そして、永きに渡る高村の悲願、国の再興を果たす。 私が八種も力を入手している事の、これが……本来の意味だ」 不敵な笑みさえ浮べている秋人さんを、春樹は睨みつけている。 「姉さん、少し離れてて。兄さんの狙いは……俺だから」 「春樹……?」 「馬鹿な娘だな。正直、弟を殺すのは心苦しいが、君の選択が招いた結果だ。 恨むなら、軽率な行動をとった己を恨むがいい」 「えっ……」 秋人さんの姿が消えたと思った刹那、春樹が顔をゆがめた。 いつの間にか春樹を押さえ込んでいて、秋人さんの放つ赤黒い光が春樹を裂いた。 「ぐぁぁああ!!」 春樹は絶叫しながら、ぬかるんだ地面に叩きつけられる。 私はぐったりと横たわる春樹に駆け寄った。 「春樹!」 私は…… ①春樹を回復させる ②自分から立ち向かっていく ③秋人さんに話しかける 736 ③秋人さんに話しかける 「契約は成立しないわ。私があなたとの契約を受けないもの」 以前冬馬先輩が言っていた、一方的に契約は出来ない。 拒否しなければ、仮契約と言う事で一応履行はされるようだけれど、その事実を知っている今の私が秋人さんとの契約を承諾するわけがない。 「もしあなたが春樹を、私の大切な人たちをこれ以上傷つけるなら、これから先、絶対にあなたとの契約はしないわ」 私は春樹の上半身を抱き上げる。 もう服も泥だらけになってしまっている。 「春樹、大丈夫?」 私の言葉に、春樹はうっすらと目を開く。 「姉さん、逃げるんだ」 「春樹を置いていけるわけ無いじゃない」 「俺のことは、いいから。姉さんだけでも」 「春樹、さっきわたし一つだけ不満があるって言ったよね」 「……え?」 唐突に話を変えた私に、春樹は一瞬言葉を失う。 「春樹は私には勿体ないくらいの最高の弟だけど、私にぜんぜん頼ってくれないのが不満なの」 「姉、さん……?」 「確かに春樹は約束通り私を守ってくれる。でも、私だって春樹を守りたいよ? 大切な家族だもん。一人で苦しんでいるのを見ると、私だって苦しいよ」 「…………」 「だから、今は私に守られててよ? 私にだって出来ることがあるんだから」 「なにを、する気なのさ」 「秘密。チハル、ごめん春樹も頼めるかな?」 「うん、わかった」 チハルは香織ちゃんを背負い直し片手で支えると、もう片方の手で器用に春樹を支えた。 私はチハルに春樹を託すと、秋人さんに向き直る。 「何をする気かな? 鬼の姫」 秋人さんは笑みを浮かべたまま私を見ている。 「なにも?」 私は緊張で震えそうに鳴る声を何とか押える。 チャンスは一度だけ。失敗したら二度は無いだろう。 けれど香織ちゃんと契約したことで鬼に近くなった私なら、成功率は上がっているはずだ。 とりあえず、秋人さんを油断させなければいけない。 「この先、春樹たちに手を出さないって誓うなら、今あなたについて行ってもいいわ」 「姉さん!」 「ほぅ……?」 「偽りの誓いは許さない」 「だが、それでは神宝との契約はなされないぞ鬼の姫」 「そんな事無いわ。春樹と、もう一つの神宝とも契約をそれぞれ行えばいい」 「春樹が契約をすると思うのか?」 「するわけ無いだろ!?」 「説得するわ」 「姉さん!」 「もう一つの神宝も承諾はしまい」 「なんとかする」 「…………」 私の言葉に、秋人さんが考え込むように沈黙する。 もう一息かもしれない。 ①ただ待つ ②更に一言言う ③秋人さんに近づく 737 ①ただ待つ 私は、秋人さんの答えをジッと待ち続ける。すると、呻くような春樹の声が聞こえた。 「……絶対に、行っちゃ駄目だ。姉さん」 「私を信じてくれないの?」 「信じているに決まってるだろ。でも、姉さんはこの人の本性を知らないんだ」 「秋人さんの、本性?」 「そうさ。きっと姉さんの心を壊してでも、契約を果たすよ。今だって俺を殺して、力を奪おうとしているんだから。 兄さんは現代に蘇らなかった神宝を得るために、何千もの高村の遺伝子を持つ胎児を人工的に作り続けていた。 常識は通じないんだ。心を壊すことも、命を奪うのも、笑いながらやってしまう人なんだよ」 「酷いな、春樹。私はそこまで非情ではないぞ」 「どうだか。……くっ」 よく見ると春樹の脇腹に血が滲んで、制服が大きく裂けていた。 私は春樹に近づき、その傷口に触れながら祈る。 裂けてえぐれた皮膚が、ゆっくりと再生していった。 「……姉さん?」 「私って、意外とすごいんだよ? これでも信じてくれないかな」 目を見開いて驚いていた春樹だったけれど、治った傷口に触りながら笑い出した。 そして、観念したように口を開く。 「……わかった、俺の負けだ。だけど、姉さんだけに背負わせたりしない。一緒に家に帰ってもらわなきゃいけないからね」 春樹はチハルから離れ、静かに私の横に立つ。 そして、神の言葉をつむぎながら、空にすばやく印をきっていった。 春樹の周りに小さな赤い光がいくつも現れ、手元に集まっていく。 その発光体は握り拳八個分の長さをもった、光の剣になった。 「八握剣か」 「そのようですね。上手くいったことに、自分でも驚いていますよ」 「お前ごときが足掻いても、私に傷一つ付けることは出来ないぞ」 「神器との戦いで疲弊していて、兄さんの身体はあまり持たないはず。 八種類もの神宝を封じ込んだひずみが必ず現れる。その隙をつけばいい」 「ハハハッ……威勢のいいことだ」 秋人さんは冷たく笑って、私を見る。 「鬼の姫よ。私を油断させて攻撃するつもりだったのだろう? 春樹の機転で命拾いしたと気づいているのか。不用意に近づいた瞬間、目でも潰してやろうかと考えていたんだからな」 (震えが止まらない。怖い。でも、もう香織ちゃんに頼るわけにはいかない…私が……春樹を守らなきゃ) その時、ふと私の頭の中に、ひとつの声が聞こえてくる。 (愛菜ちゃん……愛菜ちゃん……) 頭の中で、誰かが私を呼んでいる。 (愛菜ちゃん……ボクだよ……) (チハル?) (そうだよ。あのね……ボクのそばに……。春樹と愛菜ちゃんの力に……なるよ…) 私はチハルの傍に寄っていく。 (……ボク…がんばるからね……) チハルは香織ちゃんを近くのベンチに寝かせると、ポンと音を立てて変身した。 変身した姿とは…… ①盾 ②鉾 ③弓 738 ③弓 私の手には、弓と一本の矢が乗っていた。 (弓矢……これ、梓弓だ) 梓弓は神に奉る神具として扱われる、梓の木で作った弓だ。 弓矢は昔から武器だけでなく、破魔矢などの魔物を打ち倒す道具として、呪具の意味合いも持っている。 (これを……私が…) 壱与が神楽弓を練習していたのは知っているけど、私は触ったことも無かった。 壱与の記憶だけは残っているものの、まったく自信がない。 (おまけに、矢が一本だけなんて……ねぇ、チハル……) 私は頭の中でチハルに話しかける。 (愛菜ちゃん。どうしたの?) (私、弓を扱ったことが無いけど大丈夫かな。矢も一本だけだし) (矢が一本なのはボクがまだ精霊だからだよ。チカラがたりないんだ、ごめんね) (ううん。ありがとう、チハル) 弓は弦を引くだけでも技術が必要だと、弓道部の友達が言っていたのを思い出す。 私は試しに、スッと弦を引いてみた。 (わっ、すごい……) 身体が勝手に動く。 やはり壱与が学んだ身体の記憶までも、魂が継承しているのだろう。 「姉さん。なんで弓矢なんて持っているんだよ」 「チハルが変身して……」 「それは梓弓だな。まさか私を射抜こうというのか」 「そ、そうよ」 「震えているぞ。せいぜい春樹を射抜かないよう、気をつけるんだな」 春樹はチラリと私を見て、大きく息を吐いた。 そして、再び秋人さんに対峙しながら、私に声をかけてきた。 「危ないから、後ろに下がってて。弓矢だし、距離を取った方がいい。 それと……姉さんを高村の騒動に巻き込んでしまったこと、悪いと思ってるんだ。 黙って家を出てった事も含めて、家に戻ったら、怒ってくれて構わないから」 (春樹……) 「来い、春樹。お前の望みどおり、相手になってやろう」 「姉さんを守ってみせる! 絶対、一緒に帰るんだ……。いくぞ!!」 赤く光る剣を両手に持ち直すと、春樹は秋人さんの懐へ飛び込んでいった。 どうしよう…… ①少し離れて構える ②香織ちゃんを見る ③考える 739 ①少し離れて構える 弓を番え構えるが、春樹が近くて打つことが出来ない。 (それに、本当にこの弓で秋人さんをとめることができるの?) 秋人さんの内にあるものは、魔ではない。 この弓も、そして秋人さんの内にあるものも、どちらも神具だ。 そして神具の格としては、間違いなく秋人さんのほうが上。 チハルの矢は、けん制にしかならないだろう。 (その間に春樹が何とかしてくれる……? だめだめ、いけない春樹だけを頼っちゃ) 春樹だって動いているのがつらいはずなのだ。 いまこうして、弓を放つタイミングを計っている間だって顔をしかめている。 (他に方法はないの? もっと確実な……) めまぐるしく位置が変わる春樹と秋人さんの戦いに、弓を打つことも出来ずじりじりとした時間が過ぎる。 「大堂! こんなところで何をしている。それに、この力……これは」 そのとき名前を呼ばれ、そちらに顔を向けると一郎君が立っていた。 一郎君は、春樹と秋人さんを見定めるように目を細めている。 「一郎君……春樹が……」 「……言わなくてもいい大体わかった。 それに、勾玉との契約も行ったようだな……。 ところで、修二はどうした? まだ学校に気配があるが一緒に来たんじゃないのか」 「修二君は……」 修二君のことを口にしようとして、修二君との会話を思い出す。 (そうだ、力の移行の儀式……。あれを秋人さんに……) 儀式と契約は違う。 契約は双方の同意が必要だが、儀式は手順さえふめば相手の意思は関係ない。 秋人さんの内にある神宝の力を、取り上げてしまえばいい。 そうすれば、少なくとも秋人さんは普通の人になる。 普通の人になった秋人さん相手なら、記憶の消したり、操作したりすることが出来るはずだ。 「うっ……」 「……春樹!」 考え込んでいる間に、春樹は秋人さんの力に弾き飛ばされ地面に叩きつけられていた。 今、隙を作れば、儀式を行うことが出来る。 ①矢を放つ ②一郎に協力を求める ③秋人にしがみつく 740 ②一郎に協力を求める 「春樹!」 「平気だ。姉さんが来なくても、大丈夫……」 秋人さんは春樹に攻撃されていても、着衣ひとつ乱していない。 まるで、見えない壁にはばまれているようだ。 春樹は汚れた顔を袖で拭い、口に入った砂を吐き出していた。 (儀式は手順さえふめれば……) 儀式は祝詞を捧げ、神に願わなければならない。 根本から解決するには一番いい方法だと思ったけれど、手順に時間が取られる。 今それを行うほどの時間は……やはり、無い。 秋人さんが纏う見えない壁に阻まれ、春樹がせっかく剣を振るっても全く届いていない。 見えない壁を打った剣から、赤い光が火花のように飛び散り、舞う。 秋人さんの放つ一撃に、またも春樹は身体ごと吹き飛ばされてしまった。 (もう見ていられない。けど、確実な方法も無い……) 「あれは……高村の者だったな。君の弟も……そういうことか。 にしても、あの男。なんて神宝の力だ。あんな力を身体に宿していたら、肉体が持たないだろうに」 「一郎くん、いい方法を教えて!? 儀式は無理だし……このままじゃ、春樹が……!」 「落ち着いてよく見てみろ、大堂。君の弟の連続攻撃に対して、あの男の動きが怠慢になってきている。 力の消耗が激しくて、決定的な反撃ができなくなっているんだ」 たしかに、動きがさっきよりも鈍く感じる。 春樹の無謀とも思えた捨て身の行為も、策があってのことだったのだ。 「大堂。その矢を貸してくれないか」 「えっ。うん……」 私は矢を一郎くんに手渡す。 一郎くんは矢をグッと握り締めると、青白く輝き始めた。 「さあ、この矢を。致命傷を与えるほどではないが、威力は増したはずだ」 私は矢を掴むと、構えをとった。 息を整え、ゆっくり弦を引きわける。 すると、一郎くんがスッと私のすぐ傍らに立った。 (一郎くん?) 「俺に弓道の心得はない。しかし、あの男が纏っている壁の一番脆い場所は見えている。 俺の指が示す方向に矢を放て。君の弟が離れた瞬間がチャンスだ」 私の左手に一郎くんの手が添えられた。 二人の人差し指が、秋人さんという同じ的に向う。 春樹がまた地面に倒れこんだ。体力の限界が近いのか、春樹は膝を立て息を切らしている。 「大堂なら、必ずやり遂げられる。君の弟が与えてくれた機会を無駄にするな。 俺が目になっているんだ。自信を持って思い切り、放て」 私は…… ①放つ ②迷う
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冬馬921~930 研究所の入り口前で私達は立ち止まる。 ガラスの自動ドアの横にはセキュリティ用のカードリーダーが設置されている。 ロビーの照明がほとんど落とされていて、中はかなり暗い。 非常口の緑の明かりがぼんやりと光っていた。 建物は古いけれど、まだ利用されている形跡はあちこちにある。 「大きい結界……」 私が軟禁されていたのと全く同じ結界が建物全体に張られている。 やはり私は半年近くこの研究所内に囚われていたのだろう。 「その結界に触んないほうがいいよ。愛菜ちゃん」 「修二くん……」 「この結界、愛菜ちゃんだけ屋内に入れるよう細工されてる。おまけに入ったら出られない。 それでも一人で乗り込んでみる?」 「遠慮しとくよ」 「てか外部からの直接攻撃はほぼ効かなそう。気が遮断されてるから中に入っても霊気の加護も受けられない。 それにしてもこの術式は複雑そうだねぇ」 「大丈夫かな」 「ここまで強力なのは想定してなかったからねぇ」 (修二くんでもこの術式が複雑なんだ。私が出れないわけだ) 結界のことに詳しそうな香織ちゃんと一郎くんを見る。 すると二人で何か話しているようだ。 「どうなの、委員長」 「長谷川はどう見る?」 「この術式と似たものなら転生前に見たことあるわ」 「解除できそうか」 「時間を掛ければいけるかも。ただ圧倒的に私の力不足ね」 「まだ力が馴染んでいないのか」 「もう少し早く私の力が戻っていたらね。あと……」 「建物のセキュリティの方は俺が何とかしよう」 「できるの?」 「何のために主流派と接触してきたと思っている」 「さすが委員長。対策済みって事ね」 (どうにかなりそうって事なのかな) 「兄貴。あれが必要だろ」 「そのバッグの中に入っている」 修二くんはゴソゴソと肩に掛けていたボディバッグを漁ると、手のひらほどの黒い箱を取り出した。 「それ何?」 私はボディバッグを肩に掛け直している修二くんに尋ねる。 「小型PCだよ」 「PCってパソコンって事?」 「そ。愛菜ちゃん、始めて見るの?」 「うちにもノートがあるけど、もっと大きいから」 「早くしろ。修二」 一郎くんが急かすように声を掛ける。 「話しかけて邪魔しちゃったね」 「兄貴が短気なだけだよ。いちいちあんなのに謝んなくて良いから」 修二くんはそう言って、一郎くんに小型のパソコンを渡した。 一郎くんはそれを奪うように乱暴に取り上げてしまう。 「あんなので悪かったな」 「あっ、怒った?」 「当たり前だ」 「一郎くん。ごめんね」 「大堂はいい。修二の言い方が気に入らないだけだ」 「兄貴は本当に短気だなぁ」 「お前のその態度がいつも俺をイラつかせるんだ」 「ストップ、二人とも」 香織ちゃんは兄弟喧嘩の仲裁にはいる。 「委員長はここのまま建物のセキュリティの解除をお願いできる?」 「わかった」 一郎くんはカードリーダーの配線の一部を器用に外すと、自分のパソコンの配線を繋いでしまう。 そして自分のバッグの中に用意していたキーボードを繋ぐと、すごい勢いで何かを打ち込み始めた。 「修二くんは私のサポートをして欲しいんだけど」 「え? 俺が」 「そうよ。私、まだ力が戻ったばかりだし、力を貸して」 「しょうがないなぁ。香織ちゃんの頼みなら聞くしかないかな」 修二くんの協力を得ると、香織ちゃんは私に振り返る。 「愛菜」 「何? 香織ちゃん」 「結界を解除するにはかなり時間が掛かるの」 「そうなんだ」 「でも一人だけなら、何とかできそうなのよね。そこで提案なんだけど」 「提案?」 「やっぱり建物内の捜索は剣に任せようと思うんだけど、愛菜はどう思う?」 (まず冬馬先輩だけ、建物に入るって事だよね) 半年前、冬馬先輩だけ建物に入って亡くなった。 また同じような状況になってしまうという事だ。 (冬馬先輩を一人だけにはさせたくない) 「私は反た――」 「愛菜」 今までずっと黙っていた冬馬先輩が遮るように口を開く。 「どうしたの冬馬先輩」 「僕がこの中で一番攻撃特化です。ここは香織さんの意見通りにすべきかと思います」 「でも……それじゃ……」 「次に高い能力の宗像一郎は鏡で対になっていないと力を発揮できない。やはり僕以外に適任は居ません」 「そうなんだけど……」 (どうしよう) 冬馬先輩を殺した犯人は中に居ると思ったほうがいい。 前回より状況は良いけれど、加勢できるようになるには時間がかかる。 もし犯人と冬馬先輩が加勢前に遭遇してしまったら。 (最悪の事だって……) 「雨もしばらくすると止みそうです。僕の力が最大限発揮できるのは雨が降っている時です」 「けど……」 「指きりの約束もあります。僕も愛菜と文化祭に回りたいです」 「冬馬先輩……」 「全員で施設に入れるのを待っていては、時間的にも文化祭の参加は難しいです」 (冬馬先輩を一人にする状況を作らないようにすれば、未来は変わるかもしれない) 「じゃあ、私も冬馬先輩と建物の中に一緒に入るよ」 「ちょっと待ってよ、愛菜」 香織ちゃんが私の言葉に声を上げる。 「敵の狙いはあんたなのよ」 「でも私には治癒の力があるよ。もし冬馬先輩が怪我をしてしまったら助ける事ができる」 「それはそうだけど、無茶よ」 「お願い。香織ちゃん」 香織ちゃんは難しい顔をしたまま黙り込んでしまう。 「長谷川。大堂に行かせてやるといい」 小型パソコンを操作しながら、一郎くんが独り言のように呟く。 「でも委員長。もし愛菜が捕まったら……」 「現実の大堂は軟禁状態。未来は変わらず、きっとそのままだろうな」 「だからこそ胡蝶の夢で変えなくちゃならないんじゃない」 「それは本来の巫女の願いではないぞ、長谷川」 「どういう意味よ」 「巫女はその剣のために力を使った。そうなのだろう? 大堂」 「うん。私は冬馬先輩が生きている未来に変えたいんだ」 「巫女の願いに異を唱えるのを一番嫌っていたのはお前だろう、勾玉」 「でも……」 「巫女を助ける事が俺たち道具の使命と言ったのは長谷川自身だぞ」 (一郎くん……) 何をするにも駄目だと言い続けてきた一郎くんの言葉らしくない。 でも私を巫女と認めてくれたのは素直に嬉しい。 「今の、すっごく兄貴らしくない発言だよねぇ」 「うるさいぞ、修二」 「でもいいと思う。超久々に兄貴の好感度が上がりそう」 「お前に好かれたいから言った訳じゃない」 「当たり前だろ、気持ち悪い。まぁ、剣と愛菜ちゃんがイイ感じなのは悔しいけどさ。まず、二人で乗り込めばいいよ」 「一郎くん、修二くん。ありがとう」 「剣も随分人らしい事言っちゃてたじゃん。愛菜ちゃんと一緒に文化祭を回りたいなんてさ」 「……………」 「無視かよ。相変わらず無愛想だけど、もうお人形さんとはからかえないかもねぇ」 冬馬先輩の変化に修二くんも何か感じたようだ。 お互い小さな変化だけど、少しずついい方向に風が吹いている気がする。 「まぁ、仕方ないわね。愛菜の好きにすればいいわ」 「香織ちゃん。ありがとう」 「ただし、何があっても死ぬんじゃないわよ」 「うん」 「剣もよ。わかった?」 「はい」 「じゃあこれを持って行きなさい」 香織ちゃんは首にかけていた革紐を取る。 手には蛍のように淡く光る勾玉が握られていた。 「これは……」 「私の力を顕現させたもの。あんたなら分かるでしょ」 「はい」 「これを持っていれば、大抵の結界は相殺できるわ」 「いいのですか?僕に託しても」 「力不足でお一人様用なのよ。おまけにここの結界って強力すぎてどこまで効果があるかも未知数なんだけどね」 「ですが、これは香織さんの命そのものじゃ……」 「だからちゃんと返して。借りパクは許さないから」 「かりぱく?」 「まぁいいわ。とにかくちゃんと返しなさいよ」 「はい」 冬馬先輩は受け取って、勾玉を首に掛けた。 香織ちゃんはその様子を見届けると、建物全体を覆う結界の前に立つ。 「外界との接触を絶つこの結界はどちらにしろ解除しなくちゃなんないわね」 「そうだよ。屋内で力を使うのは大変なんだ」 「愛菜。まさかここに?」 「多分ね」 「じゃあなお更この邪魔物を取り除かなくちゃ」 「できる?」 「当たり前でしょ。私にドンと任せなさい」 「頼もしいね」 「さぁ、私の力じゃ不十分だから、修二くん、じゃんじゃん力を送って」 「オッケー。任せちゃって」 「じゃあ、いくわよ」 香織ちゃんは手で印を結ぶと、手を地面につける。 その後ろでは、修二くんが力を送っている。 「あまたの大地の精霊よ。我に力を与えたまえ」 すると建物を覆いつくす、巨大な光り輝く別の魔方陣が現れる。 「香織ちゃん、顔色が悪いよ」 「大丈夫。色々久しぶりすぎて体か追いついてないのよ」 「香織ちゃんは結界の解除が出来たら、美波さんの所に戻って」 「愛菜が危険なのよ。私も行くわ」 「無理は禁物だよ。香織ちゃん」 「……分かった。巫女様の言うとおりにするわ」 「研究所のセキュリティの解除はすべて終わった。後は結界だけだ」 ずっとキーボードを打ち続けていた一郎くんがパソコンを閉じる。 それを見計らったように、冬馬先輩が声を掛けた。 「宗像一郎」 「何だコードno.673」 「愛菜の事は必ず守ります」 「当たり前だろう。お前は巫女の剣だぞ」 「確かに当たり前でした」 「お前の罪をこの先も許すつもりは無い。だが無事に戻ったら、言い訳くらいなら聞いてやってもいい」 「…………」 「俺を少しでも納得させてみろ。だから、俺たちが加勢に行くまでは絶対に死ぬなよ」 「……はい」 「セキュリティの解除時に水道が止められてるのを見つけた。屋内では十分集められない。 水の霊気が得られる今の内に用意しておくといいだろう」 一郎くんの言葉に冬馬先輩はコクッと頷く。 そして大きく息を吸い、両手を肩の高さまで広げる。 「我を守護する水龍よ。今こそ我の命に従い草薙の剣を顕現せよ」 冬馬先輩の頭上に大量の水が渦を巻きながら集まってくる。 それはグルグルと回りながら、小さな渦になっていく。 水の束が剣の形を成したと思った瞬間、雲の隙間から大きな稲妻が冬馬先輩目がけて落ちてきた。 「危ない!!」 そう叫んだ刹那、冬馬先輩の手には青白く輝く細身の剣が握られていた。 「綺麗……」 まるで冷たい月のような輝きだと思った。 本物の氷でてきているかのように、透明にも見える。 武器が綺麗なんて不謹慎かもしれないけど、一番しっくりくる言葉だった。 (凛としていて、冬馬先輩みたい) 「香織ちゃん、一郎くん、修二くん行ってきます。冬馬先輩、行こう」 「はい」 解除を続ける香織ちゃんと、力を送る一郎くんと修二くんに言葉を掛けてその場を離れた。 冬馬先輩と入り口の前の結界まで歩いていく。 この腰には、氷のような鞘に収まった剣がさげられている。 「結界に触れてみます」 「うん」 冬馬先輩の指を避けるように結界が相殺されていく。 そのまま先輩と私は難なく結界を抜ける事ができた。 (すごい。これが勾玉の力なんだ) 後ろを振り向くと、さっきの結界はまた元通りに戻ってしまっていた。 「鍵は壊しました。さあ、中に入りましょう。愛菜」 「行こう」 冬馬先輩と共に研究所内部に入り、私は春樹の捜索を始めた。 次へ冬馬941~950
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161: 名前:刹那☆08/25(火) 20 58 10 『何で・・・。』 「はぁ?」 沙菜は狂ったように『何で』と繰り返していた。 『何で・・・!?冗談だよね、香織ちゃん!!』 「・・・・・・。」 私は何も答えなかった。 『ねぇ、香織ちゃん!?』 うるさい。 『何で答えないの!?何でこんなコトするの!?何で殺しちゃうの!?何で・・・ねぇ、どうして?』 うるさい、うるさい、うるさい・・・!!! 『香織ちゃ・・・ヴ、答え―!?』 ガッ―・・・! 私はもう一度、倒れていた沙菜のお腹を蹴った。 『ぐ―ッ・・・!!』 沙菜はうつろな目で私を見上げる。 「うるさいって言ってんの!!」 『香織ちゃ・・・?』 沙菜はとまどう。 『いいわ。そんなに知りたいのなら教えてあげる。』 164: 名前:刹那☆08/26(水) 20 13 32 「う・・・お願い教えて…!」 サァッと風が沙菜の長い髪をなびかせた。 「私はあんた……沙菜が嫌い。愛は私が殺した。これだけの事よ」 「これだけの事…?」 沙菜は震えた声で小さく、呟いた。 「これだけの事じゃないよ!私が嫌いなのはいいけど、でも!…でもいくら私が嫌いでも、お姉ちゃんまで殺すことないじゃん!ひどいよ…ひどいよ香織ちゃぁん!!」 沙菜はいつも優しくて大人しい子だったのに、こんな風に取り乱すなんて…。 髪を振り乱し、泣き喚く沙菜は私にとってはとても輝いてた。 ポツ…ポツポツポツッ――……。 あら…雨。 やだッ、私、雨も嫌いなのにッ! 沙菜の泣き声が呼んだのかしら…全く今日はついてないわ。 「仕方ないじゃない。だって愛は私の事を死んじゃえばと言ったのよ?」 雨が私達の髪をだんだんと濡らしていく。 「そんな…そんな事をお姉ちゃんが言うわけない!何で…何で…!?」 沙菜はまた泣き始める。 沙菜の声と雨の音が入り混じって、よく聞こえない。 「でも愛は言ったの。分かる?私の屈辱」 私は拳を握り締め、怒りに耐えた。 「そんなの屈辱でも何でもない!ただの悲しみだよぉッ…」 「悲しみも屈辱も同じよ!!」 私は沙菜を踏みつけた。 愛は私の事にいなくなればと言った。 あんなにいい事したのに。悪い事なんかしてないのに! 「やめて…香織ちゃん!!」 ピカッ―………ドンッ!ゴロゴロ… 稲妻が光り、その数秒後にすさまじい音が鳴った。 まだ遠いようだ。 私と沙菜は長い沈黙に包まれた。 が、2人とも黙ってはいない。 2人の瞳からも強く、眩しい稲妻が互いにぶつかり合っていた。 165: 名前:刹那☆08/28(金) 20 27 46 「香織ちゃん、目をさまして…。香織ちゃんはこんな子じゃないよ…」 涙目で私を見つめてきた。 「残念ね、私はこんな性格…単なる二重人格っていうのかしら?」 「二重人格じゃない!香織ちゃんは優しいよ!お願いだよ!もとの香織ちゃんに戻ってよ!」 沙菜は泣き叫ぶ。 172: 名前:刹那☆09/02(水) 20 24 18 「無理ね」 雲であたりが暗くなっていく。 「何で?どうして!?」 「何で…?愛もそう言ったわ」 沙菜の顔が青ざめていく。 「お姉ちゃんも…。やっぱり…」 「私ね、しつこい人嫌いなの。愛も悠も…もちろんアンタもね」 沙菜は相当泣いたのだろうか、真っ赤に腫れ上がった瞳で私をキッと睨みつけた。 「今、悠君って…まさか!!」 「そうそう。まさかまさかのそのまさか」 「うそだ!彼氏だよ?彼氏殺すわけない!」 首を激しく振りはじめる沙菜。 「本当よ。悠は浮気した。こんなに美人な彼女がいるのにね?」 177: 名前:刹那☆09/06(日) 21 24 51 「確かに香織ちゃんは可愛くて、学校一の美人!!でも、性格悪すぎだよぉっ…」 (性格悪すぎ) その言葉が私を切れさせた。 「うるさい」 雷が私の顔を照らす。 私はポケットナイフを取り出して、沙菜の首につきつけた。 「ひ…ッ、香織…ちゃ…」 怯える沙菜。 「私ね?社会大好き!戦国武将大好き…戦いも大好き…殺すのも大好き…分かる?」 178: 名前:刹那☆09/08(火) 21 31 31 「え…何それ…」 沙菜は分かっている。 でも強がっちゃうのはいけないね? 「オーッ、あなたたち何しとるんデスカ!?」 うげ…邪魔者が入った。 この人は関西住みのアメリカ人、ベレク・エミリー…だったっけ…。 あ、ちなみに社会担当の先生ね。 フフッ、ちょうどいいわ。 あいつ、社会大好きだしね。私と一緒だわ。 趣味あう~!! あいつの前で殺っちゃおうかしら? 私はナイフを更に沙菜に近づけた。 「ワー、殺人やわ~!そんなことしたらあきまヘン!!」 反応がおもしろいわね…。 「分かる、沙菜ちゃん?大名はね、首をはねられるんだよ~!?」 ゴリ…。 鈍い音がし、沙菜の首から血が噴出した。 骨がちょっと硬いかしらね。 ほ~ら見て?あいつ、そんな面白そうな顔して。 「あかんで!!沙菜はん死んでまうデ!!」 「もう死んでます~」 「殺すなんてあかんで!校長に知らせヤナ!」 エミリーは校舎へ戻ろうとした。 が、私は陸上部。 すぐに追いつくに決まってるじゃない? 「何や?人殺しといて、口止めなんてあかんに決まっとるで!!」 「残念ね…あなたとは趣味が合いそうっだったのに…」 「あんた…どういうコトヤ…!!」 186: 名前:刹那☆09/15(火) 21 16 48 「そうね、私が明智光秀。貴方が織田信長といったところかしら?」 私はそう言ってニコッと笑ってみせた。 「家臣が大名を倒すように、生徒が先生を破るっていうのもおもしろいよね?」 ガッ―…!! 何かが、私の腹部に当たった。 しかも、ものスゴイしょう 「 187: 名前:刹那☆09/15(火) 21 21 07 何か書き込むになっちゃった~!! スミマセン、更新続きです>< ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆ しかも、ものスゴイ衝撃で。 「!?」 となりでパンパンッと音がしたと思ったら 「フ~…」 と、ため息をつくエミリーがいた。 「あ…んた!どうして…」 192: 名前:刹那☆09/22(火) 20 54 37 「なめんといてや!ウチは空手家のエミリー!」 エミリーは二ッと笑って言った。 空手家…!? だからか…てかあんた社会教師じゃなかったっけ~? 「でもね?そんなので私に勝てると思ってんの?」 一年の時は弓道部のエースだったんだから! ナイフを構え、目の前にいる獲物を捕らえる。 「無理無理。それが当たったらあんた褒めたるわ!」 「それはないわね。貴方は私の手によって死ぬんですもの」 更に狙いを定め… ゴス――ッ… エミリーの腰に勢い良く刺さったナイフ。 「敵は…学校にあり…って?いや、生徒にあり、かな?」 まぁ、いいや! これで口止めできたでしょ! 私は不敵に笑っていた。 私は裏校舎を去った。 校舎には…沙菜とエミリーの生臭い血の匂いと、静けさに包まれた。 でも私はまだ知らない…。 「何とか…誰かに知らせやんと…」 ズ…ズズ…。 まさかエミリーがとんでもないことをしていたとは。 私ハ悪クナイ 続き6
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迫真ゴリラとは? 絵師から許可を取り素晴らしいイラストを紹介したり ゲームの情報を提供してくれる有能ゴリラ 悪質なアンチ 悪質なアンチがゴリラがイラストなどを無断転載したりしている といった情報をまとめたWikiやpixiv大百科を作成したり アンチスレを乱立させたりしている そういった書き込みやWikiを見かけてもスルーしよう たった一人のアンチが建てたスレ この全てのスレを一人で建てたりレスをして回している URL URL URL 検索エンジンスパムを図るアンチ URL ピクシブ百科事典にも記事を投稿しようとしてあえなく白紙化されるアンチ URL URL ツイッターでスパムツイートを繰り返すbotを作成 URL ニコニコ静画にスパムリンク投稿 自分が作ったお手製アンチWikiへ誘導するために汚物の画像を投稿してアンチWikiへ誘導したりしている URL このようにゴリラのようなユーザー一人に時間を割いてこのようなアンチ行為を続けている 他にやることがないのかと思わせるほどに執拗なアンチ活動を行っているため たった一人しかいないアンチはニート疑惑が浮上している アンチは誰か? アンチWikiまとめから察するにゴリライブの以前のリスナー 例のメタメタ (淫夢厨で常日頃にカービィで抜く等下品なコメントを投稿し続けてブロックされてアンチ化) URL URL 椎茸(同上、トレスイラストを投稿している) アンチ用に作成したWikiの禁止文が 331142222chinpoだったことからアンチはこのユーザーの可能性が高い URL URL スマブラ窓主(いばんぬ、及びその信者) ゴリラがある日乱闘を切断されたそのユーザーが窓主だったため ファンネルを飛ばされる 現状アンチ行為を行っているのがその窓主 いばんぬ、もしくは信者である可能性は高い Peco@Switch_movie_SS 新作発売中にYoutubeを閲覧しゴリラのネタバレ動画を見て 発狂逆ギレし罵倒コメントを送りその後ゴリラにDMを送るが軽くあしらわれ ツイートや自分のコミュニティででファンネルを送ったりする悪質なユーザー(もしくはその信者) なおゴリラはコミュニティでぺこ氏ファンネルを送ったりしないようリスナーに求める大人だった Pecoというユーザーに対しそのリスナーは脳死で援護コメントしか見受けられないが ゴリラのチャンネルでは頭ごなしに援護するのではなく人を中傷するPecoというユーザーは悪い ゴリラもネタバレをしたのでまあ両方悪いといった両面の視野で見れるユーザーが多かったため ゴリラのチャンネルの民度の高さが伺えた imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 迫真ゴリラ アンチスレ 住民(推定一人)について スレの流れの遅さやあらゆる板でスレを乱立している 無様な様から見てアンチ住民は一人しかいない 必死に寂しく一人でスレを回している たろバウムという他のユーザーのウォッチも行う ちゃんとイラストレーターから掲載許可をもらって イラストを消化敷いているのを「無断転載」と適当なことを並べるわりに 自分は他の絵師のウォッチをして罵倒したりしている糖質のような人物 流石にたった一人で独り言のようにゴリラのアンチスレを回しているだけのことはある。 誤爆 ゴリラのアンチは別スレのウォッチスレの住民でもあった とてもいい趣味とは言えないというより 人としてゲスの極みであるアンチ行為をおそらく 他のユーザーに対しても行っているのであろう 実生活に実りがないために誰かの罵倒や悪口を言って 惨めな自分を見ないようにしようと現実逃避に必死なゲスな人間性が伺える。 矛盾の記載しか見つからないアンチWIKI こちらの画像を見てみよう アンチによればゴリラは絵師のイラストを無断転載していると言って画像を出している。 しかしどこからどうみても丁寧に許可をもらっている様にしか見えない また許可をもらわなくても絵師から無断でイラストを盗んで転載しているというふうにまとめているが 今の時代、しかもYoutubeといった場所でそんなことをすれば削除は必至である。 無断転載が本当のことならば絵師本人に伝えて削除要請させれば速攻で削除される。 それをしないのは、このアンチWIKIがただの嘘で塗り固めらているだけの嫉妬と妄想の産物だからである。 また、ゴリラのアンチWIKIではゴリラが許可を得ず転載しているとして画像が転載されている 下記の画像はこちらでモザイク処理を行っているがアンチWIKIでは行わずそのまま転載している。 つまりゴリラが正式な許可をもらって掲載しているイラストを無断で転載しているのだ。 転載を非難する記事のわりに己の転載は見て見ぬ振り、そもそも自覚していない可能性すらある。 とどのつまりゴリラのアンチはたとえ実際に絵師が転載されていたとしてもどうでもいいと思っている人間なのだ。 (実際に自分が転載をしている点からもそれがわかる) ゴリラのアンチWIKIを制作した人間はとりあえずゴリラを叩きたい私怨だけで動いている。 なのでWIKI内部のゴリラに対する(迷惑行為)とやらも要領を得ず、またソースもない適当なことしか書かれていない。 その証拠にちょっと調べればゴリラが絵師から許可をもらっているやりとりや絵師本人が 許可リプを送っているやりとりがいともたやすく見つけられるからだ。 遡ればいくらでも無断転載していない証拠が山のように見つけられるだろう だが可愛そうなことにゴリラのアンチにはこれらが見えてないらしい。 哀れである 迫真ゴリラ アンチスレ 住民(推定一人)について またアンチによる新たな、悪質な編集がされているのを確認した 非ログインユーザー(118.240.141.160)2020/11/29 15 13 53 ゴリラ(WIKI編集者のことを指しているのだろうか)を糖質と言い 自分の悪質な行為を棚に上げ書き込んでいる様は ブーメラン発言にしか見えない。 (下記画像参照) 突っ込みどころが満載である アダルトな卑猥画像を編集で投稿する悪行 ※画像はモザイク加工済み さらに海外のアダルトサイトの画像を転用し大量に投稿する悪質で下劣な編集も行っている。 ゴリラのアンチ行為を行っている人間の趣味だろうか にしても悪趣味がすぎる アンチ行為を行っている人間にモラルなど持ち合わせているとは思っていないが人間として最低の極みである。 有能ゴリラのことを「引きこもりかニート」などと罵倒しているが おそらく自分のことを言っているブーメラン発言に他ならないだろう。 健常者がこのような行為に及ぶとは到底思えない。 アンチ「アンチはひとりじゃないぞ!(必死)」 ゴリラのアンチはひとりじゃない と必死にツイッターから迫真ゴリラに関する 愚痴ツイートをひっぱりあげているが、どれも一年以上前の単ツイートばかりである。 全て千人に満たないフォロワー数の捨て垢のようなアカウントや 転載MAD動画を投稿しているユーザーも含まれている。 ただ単にその時まかせの愚痴ツイートをしただけの彼らも まさかその場限りの意思表明の昔の愚痴ツイを持ち出されて、 1人で孤独に数年有能ゴリラのアンチスレを建て続けたりサジェスト汚染を頑張って誹謗中傷分を書き連ねてる異常者と 一緒にしてほしくないと思っているだろう。 それでもそういった愚痴ツイートをまとめて10に満たない。 さらにしきりに迫真ゴリラはイラストの無断転載をしていると アンチ活動をしているが「迫真ゴリラに無断転載された」といったツイートはない模様。 それもそのはず、有能ゴリラのツイートを調べればすぐわかるが ゴリラはイラストレーターから許可をもらったイラストしか紹介していないので無断転載など一切行っていないからである。 アンチの敗北宣言を自らしてしまっているに過ぎなかった。
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